ロッド選びで考えておきたいこと|キャスト・操作・フッキング・ファイトのバランス

■ノウハウ

ロッドを選ぶ時、
長さやパワー、適合ルアーウェイトなど、
さまざまなスペックを確認すると思います。

しかし、実際の釣りでロッドが担っている仕事は、
単純にルアーや仕掛けを投げて
アタリを待つことだけではありません。

キャストし、
ルアーを操作したりリトリーブしたりして、
バイトがあればフッキングし、
その後は魚とのファイトを行います。

一連の釣りの中で、
ロッドにはそれぞれ違った役割があります。

そして、そのすべてにおいて
理想的な性能を持たせることは簡単ではありません。

キャストしやすさを優先すれば、
操作やフッキングでは別の部分が気になることもありますし、
フッキング性能を重視した結果、
キャスト時には少し扱いにくく感じることもあります。

ロッド選びでは、
こうした各要素を正しい意味で妥協しながら、
自分の釣りに合ったバランスを探していくことになります。

今回はロッドを選ぶ際に把握しておきたい、
それぞれの役割について考えてみます。

キャスティング

この項目には、レングスはもちろんのこと、
スペック表記でいうロッドパワーや
使用可能なルアーウェイトなどが関わってきます。

レングスはキャストに大きく関わります。

長いロッドは振り幅を取りやすく、
飛距離を出しやすい場面があります。

一方で、短いロッドは取り回しがよく、
狙った場所へコンパクトな動きで
投げ込みやすい場合があります。

そして、キャスティングは、
ロッドパワーやルアーウェイトとの相性が
分かりやすく表れる部分です。

使うルアーや仕掛けがロッドに対して極端に重すぎたり、
反対に軽すぎたりしても、
とりあえず投げることはできます。

しかし、バスフィッシングなど、
狙った場所へルアーを投げ入れる必要がある釣りでは、
キャストのしやすさや精度はとても重要です。

キャスト時に適度にロッドが曲がり、
ルアーの重さを利用して投げられるかどうか。

ロッドを選ぶ際には、
単純に使用可能ウェイトを参考にしつつ、
自分が主に使う重量との相性も考える必要があります。

軽いルアーを投げるのであれば、
ある程度ロッドが曲がってくれたほうが、
その重さを乗せて投げやすくなります。

反対に、重いルアーを使う場合は、
ロッドが必要以上に曲がってしまうと、
キャスト時に扱いにくく感じることがあります。

また、キャスト時にロッドへ掛かる負荷は、
ルアーや仕掛けの重量だけで決まるものではありません。

同じ重量でも、
空気抵抗の大きなルアーや仕掛けでは
キャスト時の感覚やロッドの曲がり方が変わってきます。

そのため、ロッドを選ぶ際には、
使用可能ウェイトを一つの目安として参考にしつつ、
自分が主に使うルアーや仕掛けとの相性まで
考えておきたいところです。

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リトリーブ、ロッドアクション

巻いて扱うルアーであれば、
ルアーの動きに追従してくれるしなやかなティップは、
その動きを阻害しにくくなります。

一方で、
ロッドを使ってルアーを積極的に操作する釣りでは、
入力した動きを伝えやすい張りが必要になることもあります。

ソフトルアーをボトムで動かしたり、
ルアーを細かく跳ねさせたりする場合には、
扱うウェイトに対して柔らかすぎるロッドでは
入力が吸収され、思ったように動かしにくくなることがあります。

同じ「ルアーを動かす」という仕事でも、
巻く釣りとロッド操作を主体とする釣りでは、
求められるロッドの性格が変わってきます。

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フッキング

使うルアーの重量に対して適度に曲がるロッドは
キャストしやすくなりますが、
フッキングまで考えると、
柔らかければよいというわけではありません。

合わせているフックによっては、
ロッドが曲がりすぎることで
十分な力をフックまで伝えられないことがあります。

極端な例ですが、
スピニングのULロッドで
#5/0の太軸オフセットフックをしっかり掛けきるのは大変です。

反対に、ガチガチに硬いロッドで
小さく細いフックをロッド任せに強くフッキングすれば、
フックが伸びてしまう場合もあります。

フッキングでは、
ロッドの硬さだけでなく、
使用するフックの太さや大きさも含めて
考える必要があります。

また、同じフックでも、
魚の口の硬さやフッキング方法によって
必要な力は変わってきます。

強く合わせて貫通させたい釣りなのか、
魚がルアーを咥えた状態から
ロッドの曲がりを利用して掛けていく釣りなのか。

この違いによっても、
適したロッドは変わります。

ファイト

魚を掛けた後は、
ロッドには魚の動きを受け止める仕事があります。

この部分でも、
硬ければよい、柔らかければよいという
単純な話ではありません。

柔らかく曲がるロッドは、
魚が急に走った時の力を吸収しやすく、
細いラインや小さなフックを使う釣りでは
大きなメリットになります。

魚の動きに追従してくれるため、
フックへ急激な負荷が掛かりにくく、
バラシを抑えやすくなることもあります。

一方で、
カバーや根の近くで魚を掛ける釣りでは、
ロッドが曲がりすぎることで
魚に主導権を与えてしまうことがあります。

掛けた直後に魚の向きを変えたり、
障害物から離したりする必要がある場合には、
ある程度のパワーや張りが必要になります。

ファイトだけを考えても、
魚の大きさだけでなく、
ラインの太さやフック、
釣りをする場所まで含めて考える必要があります。

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すべてを理想的にするのは難しい

ここまで見ると、
ロッドには一つの釣りの中でも
さまざまな仕事があることが分かります。

キャストでは適度に曲がってほしい。

ルアーを操作する時には、
ある程度の張りがほしい。

フッキングでは、
フックを掛けきれるだけの力がほしい。

ファイトでは、
魚の動きを受け止めてほしい。

しかし、
これらすべてを理想的な状態にするのは難しいものです。

キャストだけを考えれば、
もう少し柔らかいほうが投げやすい。

フッキングだけを考えれば、
もう少し硬いほうが掛けやすい。

そう感じるロッドもあります。

だからといって、
どちらか一方だけを優先すれば
使いやすいロッドになるとは限りません。

また、今回は触れていませんが、
ロッドの性格にはテーパーなども関わってきます。

実際の釣りでは、
投げて、動かして、掛けて、
魚を取り込むところまでを
一本のロッドで行う必要があります。

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ロッド選びはバランス

ロッドを選ぶ際には、
すべての性能を高い水準で求めるというよりも、
自分の釣りでは何を優先するのかを
考えることが大切だと思います。

狙った場所へ正確に投げることを重視するのか。

ルアーを扱いやすいことを重視するのか。

太いフックをしっかり掛けきることを重視するのか。

掛けた魚をバラしにくいことを重視するのか。

その釣りで特に重要な部分を決め、
それ以外の部分については
使用上問題のない範囲で妥協していく。

この妥協は、
性能が低いものを仕方なく使うという意味ではありません。

必要以上の性能を求めず、
一連の釣り全体で使いやすくなる場所を探すことです。

ロッドのスペック表を見る時も、
長さやパワー、使用可能ウェイトだけを見るのではなく、
そのロッドに何をさせたいのかを考えると、
選ぶ基準が少し分かりやすくなります。

キャスト、リトリーブや操作、
フッキング、ファイト。

それぞれの仕事を把握したうえで、
自分の釣りではどこを優先するのか。

ロッド選びは、
そのバランスを探していくことなのだと思います。

最後に一つ、身も蓋もない話をすると、
ここまで挙げてきた項目の多くは、
人間側の動作である程度カバーできる部分でもあります。

少し投げにくいロッドなら、
キャストの力加減や投げ方を変える。

硬めのロッドで細いフックを使うのであれば、
フッキングを強くしすぎない。

ファイトでロッドが強すぎるのであれば、
ドラグやロッドの角度も含めて魚の動きを受ける。

多少バランスの悪いタックルセッティングでも、
使う側が合わせることで
問題なく扱える場合は多くあります。

だからこそ、
ロッドの性能だけで正解が決まるわけではありません。

ロッド側の特性と、
それを扱う人間側の動作。

力んで持たない
釣りでロッドやリールを強く握りすぎると、バイトを弾いてしまうことがあります。ロッドを軽く持つ理由、リトリーブ時のハンドルの持ち方、キャスト時の力みをリセットする方法など、実体験をもとに解説します。

その両方を含めて使いやすい場所を探していくことも、
ロッド選びの一つだと思います。

また釣りに行こう。釣りを楽しもう。

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